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ブラックフライデーに向けて、よく言われるAmazon対策ポイントを深堀。

更新日:2023年9月9日



 

Amazonで売上を上げるうえで、外せないポイントが2大ビッグセールであるプライムデー、ブラックフライデー。正確な実施日程は実施の2~3週間前にリリースされますが、プライムデーは7月2週目に2日間、ブラックフライデーは11月の最終金曜日から7日間実施されることが通例です。ただし、2023年のプライムデーは2日間の先行セール、2日間のプライムデーと合計4日間実施されました。月ごとに実施されるマンスリーセールでも先行セールを取り入れており、今後はこの形式が通常になるかもしれません。各社、ビッグセールについては対策の情報を公開しておりますが、かなり初心者向けということもあり、情報が足りない印象が拭えません。2023年ブラックフライデーに向けて、Amazonスポンサー広告を含め足りない情報をご紹介したいと思います。


目次:ブラックフライデーに向けてAmazon広告対策必須ポイント。


 

よく言われる対策❶:Amazonストアの整備

Amazonのビッグセール対策として「DP(商品詳細ページ)」や「ストア(ブランドページ)」の改善がよく言われます。Amazonの基盤は「どれだけDPに人を連れてくるか?」です。そこから掲載位置が優遇される→さらにDPへ人が集まる→商品が売れる→さらに掲載位置が優遇される・・・というよく言う「フライホイール効果」とはこのことで、広告はそのアクセルとなります。







DP改善は継続的な改善として必要ですが、ビッグセール時に言われるのはDPとは別の「Amazonストアの整備」です。ただ、「Amazonストアの整備」の内容は書かれてますが、なぜ必要なのか?が抜けている記事があるため、今回は必要性について話していきます。


Amazonストアとは、Amazon内に設置ができるブランドページとなります。セール中にこのAmazonストアの整備としてよく言われるのが「プロモーションウィジェット」の導入です。これはセール対象の商品がストア上で優先掲載ができるため、訪問したユーザーへの購入促進および、アップセルを促すことができるため非常に有効な打ち手となります。ただ、「ストアへはどこから来るのか?」の情報が抜けているため、ビッグセール対策としては情報が不足してます。要するになぜAmazonストアの整備が必要なのか?の要素が足りない情報なのです。


Amazonストアの導線は?

まずはAmazonストアにはどのようにユーザーがたどり着くのかを確認しましょう。このブランドページは「スポンサーブランド」「AmazonDSP」「DP」の三点が主な導線になります。つまり、広告をクリックもしくは、DPからブランドに興味があるユーザーとなるため「もっとブランドの商品を知りたい」「購入意欲がある」ユーザーがたどり着くページがAmazonストアとなります。


DPは青枠の箇所からストアに遷移。


プロモーションウィジェットがなぜ必要?

戦術の通り、プロモーションウィジェットはセール対象の商品がストア上で優先掲載される機能です。プライムデーやブラックフライデーはユーザーの購買行動が飛躍的に伸びるためそのタイミングでセール商品を優先掲載させることで購入数を増加させることができます。特にAmazon広告を実施して掲載量を増加させる場合、受け皿であるストアページでセール商品を掲載することで高いCVRやアップセルが見込めます。


なぜAmazonストアの整備が必要なのか?

ビッグセール中の「広告クリック」「DPからの遷移」と購買意欲が高いユーザーがストアへたどり着くため、整備することでCVR向上やアップセルにより、セール中の売上成長が見込めるので必要、ということになります。



 

よく言われる対策❷:在庫を充分に用意する。

これもブラックフライデーなどのビッグセール対策の一つとしてよく言われますが、どれだけ用意すればいいのかの目安が書かれてないことが多く、情報としては全く足りないです。

ここは確かに広告投下量やブランドの認知率、ポジショニングによって全く異なります。ただ、目安がないと準備の仕様がないため私の経験則で目安をお伝えします。


ブラックフライデー、プライムデーはどれほど売れるのか?

著者が長年担当しているブランドは、広告投下量も多く準備しているため、まったく同じ状況になるかはわかりませんが、あくまで目安としてお伝えします。まず、著者の担当しているブランドはブラックフライデーやプライムデー期間だけで通常の月間売上を超える売上となっています。繁忙期の月間売上を1とすると、ブラックフライデーやプライムデーは4~7日間で1.1~1.27ほどの売上となっています。もちろん先述のとおり広告の投下量にも左右されますが、ブラックフライデー、プライムデーが大きなポテンシャルを秘めていることは言うまでもありません。


どれだけ在庫を用意すればいいのか?

広告で誘導をかける場合、ブラックフライデー時は少なくとも繁忙期のひと月分以上は在庫を用意することを推奨します。


 

よく言われる対策❸:Amazon広告の予算を充分に用意する。

これもよく言われており、当然なことではありますがやはり目安が書かれていないためイメージがつかないと思います。詳細に考えるとなると「どのKWを獲りに行くか?」「取りに行くKWの検索ボリュームは?」「競合の入札状況は?」という点から導きだす必要がありますが、こちらもあくまで著者が担当しているブランドの参考値を紹介します。


ブラックフライデー、プライムデーにどの程度の予算を用意しているのか?

基本を通常月として、通常の月を1とするとブラックフライデーやプライムデーが実施される月の月間予算は4~5ほどを準備してます。先述の通り、ブラックフライデーやプライムデーは爆発的な売上が期待できる反面、競合の入札が激化するためCPCが高騰し通常月より広告費が恐ろしく早く消化されていきます。ブラックフライデーやプライムデー時の広告運用は細かいマネジメントが必要でここはまた別の機会にお伝えします。先述しているように、プライムデーは2~4日間、ブラックフライデーは7日間実施される傾向であり短期間の勝負となります。この短期間にどれだけ掲載量を増やせるかで売上に大きく影響するため、ブラックフライデー、プライムデーの実施月には通常月以上の予算を確保することを推奨します。


どれだけ予算を用意すればいいの?

ブラックフライデーやプライムデーが実施される月は、最低、通常月の2倍、推奨は4~5倍を準備し毎回しっかり振り返りをして精度を上げていく。※予算感やKWの検索状況、競合の入札状況によって変わるためあくまで経験に基づく目安。


 

よく言われる対策❹:スポンサー広告の使い方を見直す。

多くはセール中のスポンサー広告について、「時間帯を考えて入札しましょう」「入札を細かくしましょう」「セール後にも予算を残しましょう」といったざっくりした内容の情報となってます。このセール月のスポンサー広告の運用ポイントは複数あるためまた別の機会に記事にします。今回は、「ビッグセール月の予算配分」について著者の考え方を記載いたします。


セール前中後の予算配分は?

よく言われるのは「セール前はカートに入れされる」「セール中は最注力」「セール後はセール中に得た勢いを逃さない」といった内容ではないでしょうか?この点について、著者の考え方は少し違います。もちろん商品の購入サイクルによって違いますが、仮に購入サイクルが30日の商品だった場合、セール後に購入行動が起きる可能性は決して高くありません。数字としてもビッグセール直後は著しくCVRが減少します。また、プライムデーの2か月後のマンスリーセールやブラックフライデーのひと月後に行われる初売りセールに、TVなどのプロモーション投下を強める傾向があります。しっかりAmazonが次の売上の山を作ってくれるため、プライムデーやブラックフライデーの直後に広告投資をする優先度は低く、セール中に可能な限り予算配分を高めるべきです。



ただし、セール前は予算配分を高めることを推奨します。セールの日程確定は2~3週間前にリリースされる傾向があります。ユーザーはそのタイミングから「どの商品を買おうか?」とAmazon内で検索→探す→カートに入れるといった行動を起こすことが想定されます。特にリリース後1週間とセール開始する直前はポイントです。プライムデー、ブラックフライデーは開始直後に驚くほど売上が上がっていきますが、ここで購入しているユーザーはセール前の段階でカートに入れている可能性があり、セール直前の広告強化は対策の大きなポイントとなります。


どのように見直すべきなのか?

今回はセール前、セール中、セール後の予算配分にフォーカスしました。もしセール前を軽視している場合はセール前にも配信を強化してみてください。またセール後に予算配分を行っている場合、目的を変えてみてください。セール中は予算消化が非常に早く、予定より大幅に早く予算が尽きる可能性があります。セール後への予算配分は「セール後への配信」という目的よりも「セール中に予算が枯渇してしまった際の予備費」として配分することをお勧めします。


 

いかがだったでしょうか?著者の担当しているブランドも無事プライムデーを乗り切り、次のブラックフライデーに向けて対策を協議しているタイミングとなります。それほどプライムデー、ブラックフライデーは重要なポイントのため、本エントリーが少しでもブランド成長の参考になれば幸いです。



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